マニラ在住の日本人の生活
2015/03/26
どんな国だろう?
皆さんは、「フィリピン」と言われれば、どのような国とイメージされますか?
ネガティブなところで言えば、危ない、事件が多い、夜の町、汚い…といった感じでしょうか。ポジティブなイメージは、海が綺麗、暖かい気候、物価が安い…といった感じでしょうか。
どちらにおいても、印象が間違っているということはありませんが、実際にフィリピンに住んでみると、またフィリピンを旅行してみると、それぞれの印象が変わるのではないでしょうか。
危ない?
外国ということで、適度な緊張感を持ち、所謂常識内の行動をしていれば、危ないことに遭遇することは一切ありません。訪れて話してみれば、明るく、親切なフィリピン人がほとんどであるとすぐに分かります。
事件が多い?
日本のテレビ・新聞などで報道される事件は邦人が絡む場合、大きく取り上げられます。そのため、もしかしたら「フィリピンで事件が起きた」なんてニュースが印象にあるかもしれません。
ところが「事件発生率
で見ると、日本での事件より極端に低いことが認識されることと思います。
汚い?
確かにすべてが綺麗な、また整理整頓された地域ではありません。ただ、日本の70年代の雰囲気でしょうか。反対に、日本より綺麗で、整理整頓された地域もあります。大半の外国人は日本より綺麗な地域に居住しています。
海が綺麗?
綺麗どころではありません。日本で南国と言えば、沖縄…フィリピンの海は日本でいえば沖縄によく似ています。
物価が安い?
確かに日本と比較して安いものもたくさんあります。
ですが、物価的に安くないと思えるものもありますね。例えばガソリン。日本では今レギュラーガソリンが170円/?程度でしょうか。フィリピンではレギュラーガソリン(アンリーデッドとフィリピンでは言います)が125円/?程度です。日本と比較すれば、安価ではありますが、国の所得などその他商品の物価からすれば、かなり高いと言えます。
暖かい?
皆さんご存知の通り、年中通して暖かい、暑いです。最近の気象・気候は日本も含め、地球全体で少し以前とは変わりつつありますが、フィリピンは熱帯海洋性です。
乾季(雨が少ない時期)が12月?5月くらいまで。その乾季の中でも、12月?2月は涼しくて過ごし易い時期になります。フィリピン人は、この時期長袖を着用します。3月?5月は日本でいうところのサマー。この期間は皆ビーチに海水浴に行きます。特に4月にはイースター(フィリピンでは通常ホーリーウィークと呼んでいます)という大型連休があり、この祝日には、フィリピン人の大半が田舎に戻り、お墓参りをします。そのついでと言っては何ですが、友人と海水浴に行きます。
雨季(スコールのような雨が降る時期)が5月?11月ですね。1日中雨ということも、時にはあるのですが、基本的には昼だけ雨が一気に降る、夜だけ雨が一気に降るといった感じでしょうか。
ただ、フィリピン人はあまり雨傘をさしません。傘というと、乾季、晴天の日にこれ以上肌を焼きたくない…といった背景から、日傘を女性はよくさします。
雨が降っているのに、傘をささないのかというと・・・。答えはとてもシンプルです。「濡れたら着替える」これだけです。
ただ、フィリピン人を大きく分析すると、全体のうち、富裕層(超お金持ち)が5?10%。中間層が10?15%。残り75?85%は貧困層になります。濡れたら着替えるというのは、ここでいう貧困層です。
というのも、富裕層は車を何台も所有し、運転手なども複数雇用しているため、移動は基本的にDoor to Door。傘をさす必要が一切ないのです。
この雨季の期間は、ちょうど日本の台風シーズンに合致しますね。
実は、日本に来る台風の大半がフィリピン近郊で生産されたものと言っても過言はありません。この台風だけは自然の産物であり、何ともしようがありませんが、これは日本に居ても、アメリカに居ても、フィリピンに居ても同じですね。
ただ、日本と同じ島国であっても、地震というものについては、日本よりはるかに軽いです。頻度も少なく、年に体感できる地震は、マニラで言えば震度1?2レベルが、2?3回程度ではないでしょうか。
フィリピンの各種データ
国名の正式名称:
フィリピン共和国。通称フィリピン。
・国土:
フィリピンは島国であり、大小7000以上の島から構成されています。
・人口:
約1億人弱。
在比邦人は大使館に登録されている方だけで約2万人です。
・言語:
国語がタガログ語、公用語が英語です。
識字率は近隣の発展途上国と比較しても非常に高く、コミュニケーションが容易と言えます。
・通貨:
フィリピンペソ。1ペソ=約2.5円(2014年9月現在)
・主要公共交通機関:
トライシクル、ジプニーと呼ばれる乗り物とバス(大型、中型、小型)になります。
尚、電車が南北に2本しか走っていません。また島と島の行き来には、船もしくは飛行機となります。(フィリピンの車事情は左ハンドルの右側通行です。)
・宗教:
人口の90%がキリスト教で、その大半がカトリックです。
・国:
民主主義国家であり、ベトナム、中国などとは大きく異なります。
・フィリピンの歴史を見た背景:
国として長い間『植民地』の時代がありました。スペインに始まり、アメリカ、日本、そしてまたアメリカ…。
長い期間、他の国に統治されていた、支配されていたという背景があります。
・フィリピン国内の物価:
地域によって異なりますが、最低賃金が約850?950円/日です。
これは先述のフィリピン国内の特区での従業員や、国内のファーストフード店、百貨店などで働くワーカーの日給と捉えて頂ければよいか思います。
米がキロ当たり約100円。
ガソリンがリッター当たり約125円。
ジプニーの初乗りが約25円。
コーラが250ml瓶で約25円。
マクドナルドのセットが約250円。
(写真)
国家予算・OFW
フィリピン国内の仕事は、勿論サービス業、建築、製造など内需側の仕事もあるのですが、現在では、国をあげて外国企業、外資の勧誘を行っており、多数の特区を設けて、その特区に外国企業を誘致しています(フィリピンの総輸出額の内、外国企業が多数存在する特区からの輸出額が大半を占めています)。要は、植民地時代を抜けても、雇用、輸出などの面では、まだまだ外国に依存しているということが言えるかもしれません。
また、最近では世界各国のコールセンターがフィリピンに集まってきています。
これは、英語でのコミュニケーション力がその他発展途上国と比較して高いためです。
あと国内の仕事ではありませんが、海外で就労するというフィリピン人がとても多いのも事実です。大型船の船乗り、メイド(お手伝い)、看護師などあらゆる分野で海外に出稼ぎに出ています。
全人口を1億とした場合、海外就労者(OFW)は1000万人程度。約10%が海外で働いているということになります。
どこの国でも仕事が出来る、生活していけるという背景には、先述の植民地時代のノウハウ、英語という言語、そして熱帯海洋性の気候ゆえの明るい性格、OPENな性格というものがあるのだと思います。
国家予算は、フィリピン共和国としては約4.2兆円。
ちなみに日本は約90兆円であることから、日本の規模の約5%に当たります。東京都の予算が6.6兆円なので、東京都よりも少ない国家予算ということになります。
なんと、このフィリピンの国家予算の半分の2兆円がOFWからの送金になります。したがって、国としては、OFWからの送金なくしては、存在できないということが言えます。
ただ、反対に云えば、世界の国々はフィリピンからの労働力がなければ存在出来ないとも言えます。さまざまな形での共存し、各国が成り立っている。ひとつの国家だけでは、国家単体ではどの国も存在できません。これはある意味世界各国共通の問題でもあり、課題でもあるのかもしれません。
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