下げ相場でも利益を出せる、ETF・指数先物取引のメリットとは?-第2回-
2015/07/01
前回は、下げ相場でも利益を出せるインバース型ETFについてお話しました。
そこで、今回は、その活用編をお送りします。
インバース型ETFでリスクヘッジができる
前回紹介したインバース型ETFは、日経平均株価が下がると、その価格が上がるというものでした。
単純に考えれば、「株価が下がりそうだ」と思うなら購入すればいいのですが、リスクヘッジのために投資することもできます。
日本株が全体的に下げ基調になりそうだけれども、今は利益を確定したくなかったり、配当を受け取り続けたいといった場合には、持ち株を売るのをためらってしまいますね。
そこで、インバース型ETFでリスクヘッジをして、値下がりで発生する損失を限定することを考えます。
具体的な数値で見ると、次のようになります。
日経平均インバース上場投信(銘柄コード:1571)を利用したリスクヘッジ
2014年12月24日時点で、あなたは、トヨタ自動車株を1,000株持っているとします。
日経平均は17,854.23円ですが、18,000円の壁に跳ね返されて、下げ基調になるのではないかと予想しています。
そこで、リスクヘッジのために、日経平均インバース上場投信を同日の終値である2,622円で1,500口購入しました。
リスクヘッジに必要な額は、3,933,000円です。
予想通り、1月にかけて株価は下げました。
このとき、リスクヘッジ効果はどの程度出ているでしょう?
損失を、261,000-240,000=21,000円に抑えることができました。
日経ダブルインバース上場投信(銘柄コード:1357)を利用したリスクヘッジ
日経平均インバース上場投信では、800万円弱の資産のリスクヘッジに400万円ものお金が必要です。
しかし、日経ダブルインバース上場投信は、日経平均の動きに対して2倍程度の値動きになるようにされています。
この場合は、次のようになります。
このときは、ダブルインバースの値動きがよかったため、損失を12,000円の利益に変えることができました。
しかも、リスクヘッジのために投資した金額は、2,190,000円に抑えることができました。
さらに効率的なリスクヘッジとなる指数先物取引
ダブルインバース型になれば、比較的少額でリスクヘッジできることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、ダブルインバース上場投信を使っても、リスクヘッジにかかる投資金額はかなりのものになります。
もし、あなたが、高レバレッジの指数先物取引に抵抗がないのであれば、日経平均先物を使ったリスクヘッジが可能です。
指数先物取引は、少額の投資で多額の損益が発生する、ハイリスク・ハイリターンの投資です。しかし、リスクヘッジの目的だけであれば、かなり便利な使い方ができます。
2015年6月上旬では、日経平均先物ミニでは、63,000円の証拠金で、指数の100倍分の投資をすることができます。
つまり、63,000円で、200万円相当の取引が可能になるということです。
インバースETFと同じように、計算してみました。
当時の証拠金は、ミニで84,000円でした。
これでリスクヘッジをすれば、投資額168,000円で、損失を55,000円に抑えることができました。
ポジションを解消せずにリスクヘッジしやすい投資環境が整った
いかがでしょうか。
このように、株価が下がると思っても、ポジションを解消しなければならないのは、昔の話です。
少額でリスクヘッジしたいなら「指数先物取引」。
多くの資金が必要であっても、できるだけレバレッジをかけずにリスクヘッジしたいなら、インバース型ETF。
プロの投資家並みにリスクヘッジをすることができる、とても便利な投資環境が整ってきています。うまく活用すれば、一時的な株価下落にやきもきする必要はなくなるかもしれませんね。
注:ただし、この方法は、特定の銘柄の暴落など、必ずしも全ての場合にリスクヘッジができるわけではありません。また、日経平均株価などとの連動性が低い銘柄では、リスクヘッジ効果が小さくなってしまいます。ご自身の判断で、ご検討ください。
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