2015年4月10日に日経平均が2万円を突破!この水準は本物か?
2015/04/15
4月10日の取引時間中、約15年ぶりに20,000円の大台を突破しました。
今の株価水準は21世紀最高値とも言えます。
これは高すぎるのでしょうか?
それとも適正な水準なのでしょうか?
今の日本株を支えているものは?
今の日本株を支えているものはなんでしょうか。
ニュースなどでもご存知だと思いますが、少しおさらいしておきましょう。
まず、金融緩和に伴うものです。
日銀がETFやJ-REITの買い入れを表明しているため、下値の安心感で買われています。
また、国債の大量買い入れで、国債の金利が低下(=価格が上昇)。これにより、株式投資の利回りが相対的に上昇し、投資対象としてのメリットが増していることもあります。
次に、GPIFの投資方針変更があります。
これまで債券中心だったポートフォリオを見直し、国内株・海外株への投資比率を増やすことになりました。
徐々に買い進められるので、押し目では積極的に買ってくるという思惑が働いています。
最後に、世界的なマネーの流入です。
アメリカではQE3が終了し、金融緩和から利上げタイミングを計る展開となりました。
そのため、アメリカよりも、金融緩和中の日本やヨーロッパ株に資金が向いているようです。
過熱感はあるのか?
それでは、今の株価水準は、過熱感があるのでしょうか?
短期的にはやや過熱感があるかもしれませんが、長期的に見れば過熱感は少ないというのがコンセンサスのようです。
短期的な過熱感を計る指標として「騰落レシオ」や「移動平均乖離率」などがあります。
4月10日現在、騰落レシオ(25日平均)は107%、25日移動平均乖離率は+2.6%です。
やや買われているという程度の値ですが、これは4月初めに調整が入ったためでしょう。
PERで見ると先高感が
いろいろな投資指標がありますが、株価は本来、会社の利益に対して上下するものです。
実際、長期的な視点では、PERに従って変動すると考えることができます。
ここ数年の日経平均株価とPERの関係を見てみましょう。
2013年 16291.31円 PER 16.6倍
2014年 17450.77円 PER 15.9倍
2015年 ……?
4月10日現在では、株価が19905.46円でPERは17.6倍程度です。
日経平均株価のPERは、15倍前後が適正と言われているので、今の水準はやや割高と言えます。
しかし、市場では、2015年の日経平均採用銘柄の利益は2014年比で10%程度上昇するという予想があります。
その分を織り込むとすると、現在のPERは16倍程度と推定することも可能です。
今の株価が業績からみて適正なのであれば、日銀やGPIFの動きもあわせて考えると、先高感はあるとみていいでしょう。
懸念材料はあるのか?
それでは日経平均が今後も上昇すると安心していいのかと言えば、そうとは限りません。
短期的には様々なリスク要因があります。
ギリシャ問題は、一旦は解決したようにも思えますが、先送りでしかありません。
ギリシャ国内の世論動向、政府の方針いかんでは、問題が再燃する可能性も否定できません。
また、中東情勢などが原因となる原油価格の変動で、一時的にボラティリティが大きくなる可能性もあります。
アメリカ株は最近、安定した値動きとなっています。
しかし、原油価格が大きく変動した日には、大きく変動しています。
日本株も、過熱感が台頭しているときには、原油価格に引きずられる展開となることもあるでしょう。
そして、一番大きな懸念材料は、円安一服です。
円相場は、今の日本株を支える大きな柱のひとつです。
しかし、4月13日、為替相場に衝撃が走りました。
エール大学名誉教授である浜田内閣官房参与が、今の円相場についてテレビで言及しました。
それによれば、「120円はかなり円安。105円くらいが妥当」ということでした。
これに相場は反応。
120円台後半だった為替相場が、一気に円高方向に進みました。
この流れが続くようであれば、輸出企業の業績への不安感が台頭するでしょう。
長期投資であれば、あわてずじっくり。
短期的な投資をしているのであれば、為替相場の動きにも注意を払っておきたいところですね。
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