海外不動産でも狙う投資先は「日本人」かも?
2015/01/27
商船三井グループで東証一部上場の不動産会社「ダイビル株式会社」(証券コード8806)が、興味深いプレスリリースを発表しました。
リリースの概要
これによると、ダイビル社がベトナムのハノイにあるオフィスビル「コーナーストーン・ビルディング」を取得したとのことです。入居者は「日系を含む多くのインターナショナル・ブランドの企業」で、「日系企業を中心に新規テナントの入居も進んで」いるそうです。
ダイビル社は、ホーチミン市にもサイゴン・タワーを保有しており、東南アジアでもベトナムに注力しているようです。コーナーストーン・ビルディングと同様、サイゴン・タワーも、多くのテナントが世界的な規模で活躍するグローバル企業とのことです。
残念ながら、コーナーストーン・ビルディングに入居するテナント企業は、ホームページ上ではわかりませんでした。しかし、写真を見る限り、日本の都心部にあるような、とてもきれいなオフィスビルだというのはよくわかります。
なお、サイゴン・タワーには、リクルート、兼松、安川電機といった日系企業をはじめ、ヒューレット・パッカード、シンガポール航空といった超有名企業もテナントで入っています。
ダイビル社が保有する海外物件の特徴
多くの分野で世界最高峰のサービスを提供している日本ですが、不動産管理サービスも世界で通用するレベルなのは間違いないでしょう。しかし、それをより強固にしているのが、人員派遣です。ただ日本式のビル管理手法を取り入れるだけではなく、ダイビル社から現地へ人員を派遣することで、「かゆい所に手が届く」日本式の管理サービスをすることができます。
トップに日本人を据えた日系企業が管理するオフィスビルとなれば、テナントへの最高のアピールになり、付加価値の高いものとなります。そこまでサービスレベル向上を徹底したオフィスビルは少ないでしょうから、空室率やテナントの退去率の面でも優れた物件となるのではないでしょうか。
海外でも狙い目は「日本人」かもしれません
さて、ダイビル社がどのような物件を購入し、どのような運営をするのかは、私たちの不動産投資にも参考にできるところがあります。
いくらベトナムの優良企業といえど、欧米や日本のグローバル企業に比べると、テナントで入居してもらうには信用面でも見劣りしてしまいます。また、ダイビル社のビル管理事業は、ベトナムの企業よりも、グローバル企業にこそ喜ばれるはずです。そこで、グローバル企業が入居するビルを取得すれば、高付加価値の物件で高利回りを実現することができるという方針だと考えられます。
個人で海外の不動産投資をする時も、これに似た視点で物件探しをしてみてはいかがでしょうか。日系企業の入居が多いオフィスビルのように、「日本人が入居する」マンションなどがそうです。安定して入居が期待でき、安心できる入居者が住む物件として、日系企業などの駐在員が住む社宅としても使われている物件は狙い目の物件かもしれません。
悪く言えば「平和ボケ」している日本人が生活するので、社宅はかなり治安がいい立地のものでしょうし、駐在員やその家族が快適な生活を送れるような「高級物件」が選ばれます。また、社宅であれば、駐在員が交代になっても後任の駐在員が入居する可能性が高いので、退去率も少ないと考えられそうです。とはいえ、そのような物件は少ないでしょう。見つからなければ、日本人が多く入居している地域の物件を中心に探すという方法もあります。
このように、プロの不動産会社が目をつけるポイントをいい意味でマネをすれば、海外の不動産でも、より安全に投資することができるかもしれませんね。身近でない海外の不動産だからこそ、気になる点を徹底的に確認して、納得のいく物件を探してみてはいかがでしょうか。
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