アセアン統合で、どうなるフィリピンのエネルギー問題?
今や、エネルギー問題への懸念はグローバルな開発において最重要な課題であるのは周知の事実だが、重要な政策のギャップがいまだに存在している。
アセアン統合で協調した取組みが必要
フィリピンのエネルギー次官ロレッタG. アイソン氏によると、多くの国で、アセアン地域のエネルギー分野の統合に焦点を当てた政策が(たとえば、液化天然ガス計画への大規模な投資を含め)議論の出発点にとどまっている。
エネルギー政策は、各セクターでそれぞれ独自に取り組まれているが、アセアン参加国が共同して議論し調和をとることが欠けている。
来年、フィリピンで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)会議でアセアン統合は最重要課題だ。
アジアを横断する天然ガス・パイプライン
フィリピン政府は、総エネルギーの供給においてグリーンエネルギー源の拡大に努力している。とりわけ、フィリピンのさまざまな分野で天然ガス利用を増やすことに力を入れている。
フィリピンのエネルギー省の基本政策として、国内投資を促す活動を奨励するために、エネルギーミックス(複合エネルギー政策)で天然ガスの割合を増加させる計画だ。アセアン諸国によって進められる政策に対しても競争力があり、なおかつ協調路線となるよう意図している。
長い間、提唱されてきたアジア横断ガスパイプライン(TAGP)の相互接続でフィリピンもパイプラインの終わりに位置しているが、 隣国の内陸構成に比べると、群島からなるフィリピンへの接続は大変だ。
アセアン統合によるフィリピンのメリットは、バイオ燃料を含め、製品基準を他国に合わせ強化することで、アセアン地域でバイオ燃料の市場を広げ、ヨーロッパなど世界の他の地域に参入する可能性が高まることだ。
2016年までにガスポンプ、ユーロIVを導入し、国内の石油業者の供給源や輸入の選択肢を広げ、競争力のある価格で製品の確保ができるよう政府が支援する見通しだ。
急増するエネルギー需要と安定供給への課題
確かに、アセアン地域の多くの経済的成功は喜ぶべきことだが、新たな課題も生まれている。特に、エネルギー需要が急激に増加しているのは緊急な課題でビジネス活動に関して大きな議論になるだろう。
将来的な問題はさておき、今現在の既得権益関係者はエネルギー問題に対処するため、協調的で実行可能な解決を見つけるべく努力を重ねている。
電力セクターを重点的に見てみると、競争力を持てるかどうかは、電力供給や高い電気料金設定や不確かな政策、規制の枠組みでもつれた課題にどれだけ早く対処できるかにかかっている。残念ながら、今のところ、山積する課題への見通しはあまり明るくない。
2014/11/26
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