乗りこなせればツウの仲間入りができるマニラの鉄道とデモには関係が?
フィリピン・マニラを訪れた時に利用する交通手段として最も多いのがタクシーであろう。日本でいう銀座や六本木に負けないくらい多くのタクシーがマニラ中を走っており、いざ乗ろうとしてもタクシーがいなくて困ったという話などはあまり耳にしない。
フィリピンの鉄道事情
フィリピン全土に目を向けてみると、以前はサトウキビや果物といった特産物の出荷手段や人々の移動手段として、フィリピンの鉄道網が多くの島に張り巡らされていた。しかし、今では度重なる台風などの自然災害で路線の維持が困難を極めていることや、高い機動力をもつバスなどが特産物や人々を運ぶ手段の中心となっている。
マニラで鉄道を乗りこなせればフィリピン通の仲間入り
一方で、マニラでは LRT(Light Rail Transit)とMRT(Metro Rail Transit)という路線がある。
名称は2つだが実際の路線は3本だ。ベイエリアに沿って走っている路線がLRT1号線だ。以前はイエローラインと呼ばれていたが、最近ではグリーンラインと呼ばれている。そのほか、LRT1号線の端と端に近い地域から路線が伸びていて、まるで日本の山手線のように輪を描いているように見えるのがMRT3号線だ。MRT3は以前ブルーラインと呼ばれていたが今ではイエローラインと呼ばれている。『まるで日本の山手線のように』と書いたが、実際にはつながっていないので一周はできない点が面倒だと言えば面倒ではあるが、この2路線を使いこなせるようになるとフィリピンの人も驚きのフィリピン通だ。
デモの引き金が鉄道?
LRTもMRTも利用者が多く、2013年以降は段階的に運賃が10ペソ近く値上げされているが、このことが引き金となったのか、1月7日には労働者団体が最低賃金を月1万6000ペソ(約4万2200円)に引き上げるよう求めるデモが行われた。
現在、マニラにおける最低賃金は農業分野を除く民間企業従業員の場合で1日あたり466ペソ、農業分野や従業員15人以下のサービス業などの場合で、1日あたり429ペソとなっている。もしも最低賃金が上がらないとマニラで生活する労働者の生活が厳しくなる可能性があるのだ。
自身の望みを態度で示すことができるフィリピンの人々
公共料金が値上がりするので最低賃金を上げてほしいという望みを声に出し態度に表すのは、その国で生活をしている人間として、とても自然なことのように感じる。「消費税が上がっても文句は言わず、仕方ないから食費でも削ろうか」などと言って、思いを口にも態度にも出さない日本人に、フィリピンの人達の爪の垢でも煎じて飲ませてあげたいものだ。
2015/01/13
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