まるで受刑者の別荘?フィリピン・マニラの刑務所事情が明らかに!
『刑務所』というとどのようなイメージをもつだろうか。日本で例えるのであれば網走だろうか。正しく行列を作って行進し、決められた作業をしている風景を想像する人もいるかもしれない。また、テレビは相撲なら見せてもらえると聞いた様な記憶も薄っすらあったりするが、実際のところ、日本人ですら日本の刑務所がどのような環境にあるのか詳細に知っている人は、日本国民のうち数パーセントもいない可能性すらある。
驚くべきマニラの刑務所事情
フィリピン・マニラ近郊にも刑務所があるのだが、つい先日までフィリピンの人も日本人と同じように刑務所内の実態を知る機会はほぼゼロに等しかった。しかし、2014年12月にフィリピンの司法省が立ち入り調査をしたことで、刑務所の内情が明らかにされつつある。
第二次世界大戦のあと、日本軍のB級戦犯やC級戦犯が収容された刑務所として有名なニュービリビッド刑務所では、所内に拳銃や覚せい剤が隠されていた。それだけならまだ『刑務所』というイメージに沿っているかもしれないが、立ち入り調査では携帯電話やパソコン、バーや音楽スタジオ、極めつけはジャグジー付きのお風呂まで発見された。ここまでくると、『刑務所』というよりも『受刑者がくつろぐ別荘』といった方が、その状況を的確に言い当てているだろう。
『刑務所の別荘か』背景には金
このような状況となった背景には、受刑者と刑務官との癒着が関係している。調査によると、資金力のある受刑者が刑務所内で違法なことをする代わりに、安い給料で働いている刑務官に金を渡して見逃してもらっていたというのだ。
以前から、フィリピンの刑務所内では受刑者と刑務官が癒着しているのではないかと指摘する声があったが、今回の立ち入り調査によって、以前からあがっていた指摘は事実だったことが明るみになった。
また、定員を大幅に超えて受刑者が収監されている刑務所も存在している。定員超による受刑者のストレスを多少なりとも軽減しなければ、金を使った受刑者と刑務官の癒着を消すことはできないであろう。
フィリピン政府の対応に注目
刑務官との癒着するような受刑者がマニラ市内を闊歩するような日が来ては困るが、『受刑者がくつろぐ別荘』とならない程度の刑務所環境の改善と刑務所内の犯罪抑止に向けて、フィリピン政府がどのような対応をとっていくのか、注視していく必要がありそうだ。
2015/01/18
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