フィリピンとアジアインフラ投資銀行とTPP
2015/03/31
近頃は、日本がアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加するのかどうか大きな話題になりました。結局は見送りになりましたが、フィリピンは参加することになりました。
日本経済新聞の記事によれば、フィリピンの公共事業道路相は「世界銀行やアジア開発銀行(ADB)、国際協力開発機構(JICA)とは競合しない」と考えて、歓迎する意向を示しています。
世界銀行は、1946年、第二次世界大戦後に先進国の復興と途上国の開発援助のために、アメリカで設立されました。現在でもアメリカが主導権を握っている状況です。
アジア開発銀行は、1966年、アジア・太平洋における経済成長に貢献するという目的で、フィリピンのマニラで発足しました。こちらも、日本とアメリカが大きなプレゼンスを持っています。
国際協力開発機構(JICA)は、2003年、開発途上国を援助するために設立した日本の独立行政法人です。
一方で、アジアインフラ投資銀行は、中国主導の組織であり、日本は参加を見送りました。「ガバナンスに疑問がある」として参加を見送りましたが、日本にはアジア開発銀行があるから別に参加する必要もないということなのでしょう。
今回、フィリピンがTPPに参加せず、アジアインフラ投資銀行に参加するからといって中国を優先したと考えるのは早計です。
フィリピン初め東南アジア諸国は経済発展中で、インフラ投資に少しでも資金が欲しいというのが現状です。ですから、アジアインフラ投資銀行に参加するのは理に適っているのです。しかし、このブログではほとんどあつかっていませんが、中国とフィリピンの間には領土問題が存在します。それの解決プロセスを提示できない限り、フィリピンと中国が大きく接近するということは考えにくいです。
何を伝えたいかと言えば、フィリピンはこれからも親日であるということです。それに、経済が接近するのは国際情勢の安定と戦争の防止にもつながりますから、フィリピンと中国が接近するのも悪くはないということです。もちろん、投資の面でも好影響があるでしょう。
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