アジア開発銀行がフィリピン国有鉄道に協力する
2015/05/14
最近、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に日本が参加するかどうか話題になりましたが、結局参加は見合わせになりましたね。
それは、AIIBの透明性が確保されていないことが大きな原因と言われているのは周知のことだと思います。
週間現代の北京のランダム・ウォーカーのルポがとても興味深いので一読をお勧めします。
中国経済の成長が徐々に遅くなっていく中で、どう資金を確保して経済活性化につなげるか、それが中国の大きな問題になっていますが、それがAIIBではないかと言われています。
その解決策がAIIBなのではないか、多くの識者がそう分析しているのですが、このルポでは当たり前のように「AIIBの創設目的は、中国経済の持続的発展のため」と中国の経済官僚が言い切っています。
もちろん、中国のみならずアジア全体が繁栄すればいいのですが、それでも政治的透明性のない国が、銀行のガバナンスの透明性を確保し、政治的に中立に、アジア全体、世界全体の繁栄を考えて運営できるのか大きな疑問です。
そして、そもそも日本にはアジア開発銀行(ADB)があります。
アメリカと日本が主導するADBは、1966年に始まった国際金融機関です。こちらが60年近く運営されている以上、インフラ投資に関して日本は不自由はしません。ADBには中国も入っているのだから、日本もAIIBに入っても良いのでしょうが、麻生外相が指摘するように、透明性があると判断してからでも遅くはないのではないでしょうか。
先日の日本経済新聞がフィリピンのルソン島の国有鉄道を改修・延伸工事に関与することを報じています。
カランバとバタンガスを結び、それにレガスピの先のマトゥノグまで延伸する予定です。
ADBは、各国が進める「パブリック・プライベート・パートナーシップ」(PPP)についてアドバイスし、インフラ事業をその国で作り上げるようにしています。新興国では、入札の不透明さなどで、インフラ事業に民間資本を取り入れるのが難しいというのが現状ですが、そういうのを徐々に変えていく作業に関与するわけです。
ルソン島の国有鉄道の改修と延伸は653キロ、38億ドル(4500億円)に及ぶ一大プロジェクトです。今後の進展に期待です。
ADBもAIIBの動きに敏感になっているようですし、どちらもアジア繁栄のために切磋琢磨できればいいのではないでしょうか・
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