LRT/MRT共通カードがフィリピンの電子決済を増やす見込み
2015/08/01
ライトレールにおける乗車賃自動収集システム(AFCS)のテスト運用が成功したことによって、銀行口座やカードを持たない人たちに対しても、電子決済(ePayments)普及がより速くなると見られている。
※ライトレールとは、江ノ島電鉄や広島電鉄宮島線といった輸送力が軽量な交通機関を指します。
▲黄色の線がLRT、中央を走るのがMRT-2、青い線がMRT-3です。
「輸送機関は新興国市場において電子決済システムを一気に拡大させる鍵であり、タッチ式のライトレール決済カードは、電子決済サービスの普及を促す」と、ボヤージャーイノベーションアンドスマートイーマネー株式会社(SMI)社長のオーランド・B・ヴェアは予測している。
結局、これは銀行口座やカードを持たない人々にも恩恵を与え、金融への受け入れにつながると彼は強調した。
「フィリピンのデジタル金融サービスは今始まったばかりだ。スマートフォンを使い、アプリやモバイルサイトを通してインターネットにアクセスしている人が増加している。フィリピン中央銀行によると、10人中4人しか銀行口座を持っていない状況であるが、一方で、消費者の電子決済やデジタル金融サービスへの準備は整いつつある」とヴェアは説明した。
フィリピンは、電子マネー指数(Digital Money Index)が90カ国中42位で、「過渡期」に分類されている。これは、「実質的に十分」という前段階で、「始まり」や「初期」という段階の次に位置づけされている。この「過渡期」や「実質的に十分」とランク付けされた国々には、「デジタルソリューションへの消費者の適応が顕著であること、各産業に導入中で進化が続いている」という傾向があるということだ。
通勤者のユーザーエクスペリエンスは別として、ライトレールにおいて非接触式の「ビーっと鳴る」カードを使うという計画は、他の輸送機関へも影響を与えると見られている。例えば、政府はバスや有料道路など、他の運輸機関へも電子決済システムを利用することを計画している。
世界的に見てみると、香港のオクトパスやシンガポールのEZ-Linkを使っている人々は、駐車、食事、雑貨店やコンビニでの買い物にも利用している。
「ライトレールウェイを使っている大半の人々はカードを持っていない。これは全員にとって良い発展になる。通勤者は、自分のカードを使うことができ、現金決済の代わりにできるからだ」と、ヴェアは付け加えた。
LRT-2の試験走行では、カード数は限られているが、マニラのレガルダ駅の特定の場所で20ペソで購入できるようになっている。カードへの入金は最低が12ペソ、最大は10,000ペソだ。運輸通信省(DOTC)によると、数週間以内に他の駅にテストが始まるということだ。
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MANILA BULLETINの記事の抄訳です。
要するに、フィリピンの電車にもSuicaやPasmoみたいなものが導入予定で、その影響で電子決済も広まるよーという話ですね。ただ、その恩恵はカードを持たない人や銀行口座を持てない人にまで届くという点で注目されています。
現在では、外国人の移動はタクシーが主ですが、今後は電車での移動も良くなっていくのかもしれませんね。
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